試乗: アルト RS - なんて楽しいんだ

アルト RSの試乗をしてきました。

総評

ルックス的には、今の軽自動車の中でアルト自体が一番だと思っているので、スポーティなエクステリアを追加したアルトRSはデザインは大好きです。インテリアも無理をせず、しかしスポーティにまとめてあり嫌味がありません。

ボディの軽さ、エンジンの吹け上がりの軽さ、AGSのダイレクト感がすべてよいほうに出ており、スズキが考える「スポーティな軽自動車」のコンセプトが理想的な形で表現されている本当によい車だと思います。これだけの装備と性能を、130万という軽自動車でも常識的な価格で提供している点が素晴らしい。いろんなコストダウンの努力をやっていると思うのですが、アルトに関してはそれらをすべてユーザーに還元しているのでは?と思わせてくれます。

コペンやS660などクラスレスを標榜するスポーツ車が人気ですが、ただ性能を求めるのであればより大きな排気量のエンジンやもっとよいディメンジョンを求めるのが必然です。ならば「何故 軽自動車なのか?」ということに答えなければなりません。200万近い価格や納期のわからない売り方。なんか違いますよね。

これらと比較すると、アルトRSは「軽自動車でスポーティとは?」ということにインテリジェンスを持って答えている車だと思います。

エクステリア

ここ数年のスズキのデザインはなかなか頑張っています。世間ではハスラーがもてはやされていますね。わたしは、ラパンや鉄面皮なMRワゴンのデザインはなかなかの物だと思います。軽自動車だからと言って安物感もなく、変に見栄を張ってるところもないのが秀逸です。

ベースのアルトも、その破壊的な価格と共にデザインも野心的です。台形のライトに厳ついメガネをかけたようなルックスはMRワゴンとも共通する雰囲気です。リアのデザインもちょっと他には見当たらない独自性があります。個人的には軽でありながらクラスレスなクオリティを主張しつつ軽であることが一番のメリットというS660やコペンよりも、軽の枠の中でこのデザインができるスズキのデザイン力を買います。

アルトRSはさらに、アルミホイール、ディスチャージ式ヘッドライトとその周りのメッキモール、レッドガーニッシュ、ルーフスポイラー、アンダースポイラー、各種デカールなどが標準装備です、もう何も付け足さなくても十分な印象です。

インテリア

赤いステッチの入った本革ステアリングやファブリックシート、同じ赤と黒でまとめられたエアコン吹き出し口やセンターガーニッシュ、アームレストなどやる気をそそるこれらの装備も全部標準です。

座った印象はそれでも「軽自動車だな」とは思いますが、潔さの中でスポーティな主張もあり好感が持てます。

ドライビング

エンジン

エンジンをかけてみると、アイドリング音はそれほどチューニングしている感はありません。しかし、アクセルを踏み込んでみると、その軽やかな吹け上がりはなかなかにスポーティだし何より気持ち良さは軽自動車のそれを超えています。車体の軽さも手伝って全くストレスを感じません。直後に試乗したスイフトRSのほうがもっさりした印象に感じてしまうくらい良く出来たエンジンです。ワゴンRから吸気システムからタービンまで手を入れて高出力化しただけのことはあります。

AGS

期待のAGS(オートギアシフト)はダイレクト感もあり、これも好印象です。ちょっと昔のアルファロメオあたりのロボタイズドMTと比べると、低速でもギクシャク感も全くなく、クリープ機能をつけてくれています。オートでもちゃんとシフトアップの時にアクセルを抜いてあげれば本当に自然に運転できます。評判が悪いのは、きっとMTに乗ったことがないドライバーはATと同じ感覚でベタ踏みで運転すると失速感を感じてしまうからでしょう。

マニュアルモードにするとパドルでシフトチェンジができます。自分で思ったタイミングで操作できるので、オートよりもさらに自然な運転ができます。シフトダウンの際にはブリッキングまでやってくれます。速度とエンジンの回転数の関係からか、たまに思ったように変速しない場合はありましたが。

聞けば、アルトのベースグレードはAGSで、上級グレードはCVTなのだそうです。機構的にはCVTのほうが高級ってことですね。CVTなんかと比べ物にならないくらいダイレクトな操作感があり、しかも安くて軽いとなったら、もっと普及してもよい素晴らしい機構だと思います。

シャッシ・足回り

乗った印象は、ボディ自体も普通の軽なんかと比べ物にならないくらい剛性感があります。このしっかりしたシャッシのおかげでKYB製のダンパーもしっかり仕事をしている印象で、運転していても非常に楽しいです。カーブでも、ロールはするんですが、もっとスピード出しても大丈夫だなと思わせる懐の深さがあります。

ノーマルなアルトに乗っていませんのでなんとも言えませんが、ストラットタワーバーや、標準アルトあら板厚アップしたりスポット溶接の打ち増しまでやってるそうです。アルト自体革新的な軽量化しつつ剛性が高いと言われていますから、スズキの本気が伝わってきます。

降りたときタイヤ見たら、ポテンザRE050Aでした!


Comments !