読了『機龍警察 自爆条項〔完全版〕』

暇つぶしに読んでみたら、意外によい本でした。

近未来、大量破壊兵器が衰退しそれに変わるように市街地戦に適した近接戦兵器が発達した世界です。近接戦兵器とは、簡単にいうと「二足歩行型パワードスーツ」です。

それに対応して、「龍機兵」という新型のパワードスーツが配置され、そこに警察官でなく、契約された傭兵が配置された警視庁は以下の新設組織 特捜部の話です。

ずっとシビアに描かれていますが、新型パワードスーツ、警察組織でも一癖ある上司とパトレイバーを思わせるストーリーです。

第二作の本作は、搭乗員として契約されているライザという元テロリストにまつわる話です。

テロリストとして最後で決別をした事件で妹ミリーを失ったライザ、その事件で家族を失いテロリストを憎む鈴石 緑警視庁特捜部技術主任。

ライザはテロリストが書いた詩集『鉄路』に魅入られ、一般人である緑の父が書いた『車窓』に解き放たれる。

最後のシーンで『車窓』を読みながら涙するライザに福音があればよいなと心から思います。

そして、タイトルの「自爆条項」は第三作の伏線として繋がっていきます。

派手なアクションもので読み捨てようと思っていました。第一作は背景や人物の説明が中心で、全体的にどうしても説明的になっていましたが、本作は登場人物を鋭く深く描いていてなかなかに深く良作でした。


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